最後の晩餐とは、記憶を食べる食事

先日、ユグラボのFBでは、少し触れたが、
今、料理の世界も、味を追求してきた所から、
味をどのように人に響かせられるかに研究がシフトしてきている。
料理は脳にある記憶ともしっかり結びついていて、
例えば、思い入れの強い料理に似た味を食べた時には、
その記憶が活性化される。
死ぬ前に何を食べたいですかと聞かれ、
食べたいと思う料理には、それ相応の思い入れがある。
以前、熊本の病院が主催されていた、
病気と決別する最後の晩餐で、
末期がんの患者さんに最後のスイーツを作らせて頂いた事がある。
もうあまり噛む力もなかったため、
食べやすいように工夫して、
回復をお祈りしながら作らせて頂いた。
召し上がられた方は、その後しばらくして亡くなられたが、
召し上がられた時の笑顔や、その後の生活を人づてにお伺いすると、
料理を作らせて頂いて幸せだったなと思う反面、
食の可能性にも心が踊った。
食と記憶は古くより、深く結びついていると、
誰もが潜在的にしっている。
人の心により深く響き、
心がより深く感じる食と心の重要性はますます高まる。
フードサイコロジストとしてのロマンも広がるばかりだ。
 
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