ヘタウマ演奏家と料理

深澤大輝ふかさわ:最近、自分で作った料理を食べていて、昔先生に実験をしてもらったのを思い出した。
たくさん食べないのに、満足感のある料理とは?たくさん食べても満足できない料理とは??
そんな宿題が出て、僕なりに考えたことがある。なぜかな、なんでだろかって。。。

下手なのに上手い演奏家

それで、あるピアノの演奏家が
「いくら技巧的に上手くても、心に響かない音楽ってあって、逆に、下手なんだけど心に響いてくる音楽ってあるんですよね。そういうと、別に演奏家は下手でもいいのかって。。。笑」
みないなことを言っていたのをみて、料理も同じだなと閃いた。味じゃない、栄養じゃない何かにきっとあるんだよね。そこんとこ。
僕がフードサイコロジーで言っている食のケアの一つに「呼吸の料理」というのがあるんだけど、それは結構、この言葉がヒントになった。要は、目に見えない部分を調理する技術。

気を取り込む中医学

目に見えないというと、怪しく抽象的に思うけど、呼吸の料理は誰にでもできて、あまり怪しくないように、バックグラウンドもしっかり入れた。
中医学だとそこんとこうまく説明されている。中国の伝統医学だと、「気」「血」「津液」の3つが人体の構造とエネルギーを作っていると考えられている。この3つの関係は、鍋を想像するとよくわかりやすいけど、写真みたいにして循環しているんだよね。

鍋の水が循環していく

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火が、水を沸騰させて、そこからでた湯気(気)が、エネルギーとしまた火に戻っていく。
どっかが調子悪くなるっていうのは、この循環でどっかが活発になりすぎたり、弱くなりすぎるからと考えられている。
そりゃ、火が強すぎたら、水がなくなっちゃいますし、水が多すぎたら沸きにくくて湯気もでなく、火も小さくなりますわね。。。

エネルギーの源

そこまではわかったと、じゃぁその3つの要素の元のエネルギーってなんなのさ、どこからくるのさ?っていうのにもしっかり東洋の伝統は答えを用意している。
水穀(飲食物)や自然界の清気(空気や東洋で言う気)を人がとることで、体の気、血、津液を作り出していると考えられている。
だから、そういうの考えると、料理の要素に、栄養だけじゃなくて、その栄養の中にあるエネルギーっていうのも考える必要があるんじゃないかなって、僕は思ってててね。

素材のエネルギーロスト

じゃぁ、普通の生活で考えたらどうかっていうと、僕らが普通に野菜を買おうと思ったら、収穫されてから食べるまでかなり時間がある。
保存状態がよくなったとはいえ、素材は、畑でとれたての力強さを少しずつは失っていく。だから、料理するときには、もう一度、気合を入れ直さないと、そのポテンシャルは引き出せない。
ほら、起きるんだ!本来のポテンシャルをだすんだ!ってね笑
本来の野菜のやる気が出てくると、結構食べた後も満足する料理ができる。ほら、畑でトマトとか、きゅうりをもぎながら食べて、その後にケーキ食べよとか思わないでしょ?あ、そう考えると、ダイエットしている人には朗報かも、、、ですね。
一番手っ取り早いのは新鮮な食材を頂くこと、あとは呼吸の料理を学ぶとか。。。?1日のうちどこかで、素材の今のポテンシャルはどんなか?ぜひ思い出してみてください。
>>呼吸の料理を学ぶなら、本格講座もあります
 
 
 
でも、そろそろ、通常の食に戻そうかと、、、だって食欲の秋だしね

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