食べ物が届く先には、5つの層がある

葛藤があると、エネルギーはそこでロスする

料理教室でよく話すことがある。「食べ物は、体のどこに届くと思いますか?」という問いかけだ。栄養素が届く、というのはイメージしやすい。でも僕がいろいろと考えてきたのは、そこより先のことで、レイヤーフードという考え方を最近はよく使っているんですね。食べ物が届く先を5つの層として捉えるものです。層1がおいしさ、層2が体(薬膳や食養生で言うエネルギーの話)、層3が個人の葛藤、層4が社会的通念、層5が人生の流れ、という順番になっている。この順番には意味があって、内側から外側へと影響が広がっていく、という軸になっています。
層2のエネルギーというのは、薬膳やマクロビを学んでいる人なら「気」という言葉で見たことがあるかもしれない。これが医学的にどうなのかは、僕には説明できません。感覚で感じることはできるが、最初のトレーニングとして呼吸と合わせて感じる手法を取り入れているところが多いので、僕は呼吸を料理に使って、エネルギーの量を量るというところをやっていたんですね。気持ちがいいから続いている、というだけの話です。一方で、この層の話だけで終わってしまうと、食べること全体のごく一部しか見えていない気がします。
層3は感情の体、層4は社会的通念の体、とでも言えばいいか。自分の中の葛藤が強いと、食べ物から受け取るはずのエネルギーが、その葛藤でロスしてしまうというふうに思っています。自分の内側から来るもの、あるいはコミュニティや文化の「こうあるべき」という外側から来るもの、どちらの葛藤でもエネルギーはロスする。心理学のワークやフードサイコロジーのワークでここら辺の問題がよく扱われているのは、そういう理由があるからかなというふうに思っています。断言はできませんが、葛藤を減らすというのは、食べ方を変えることと同じくらい、体が受け取るものに影響しているんじゃないかなと。
このレイヤーフードの話、ここ何年かいろいろと考えてきたが、なかなか講座という形にできなかったんですね。自分の中で整理しきれない部分があって、どういうふうにまとめようかと迷っていた。ただ、一区切りついていろいろとブレイクスルーがあり、ようやくまとめることができたので、呼吸の料理実践コースという講座を作りました。ホームページにもレイヤーフードの話を詳しく書き直しましたので、よかったらのぞいてみていただけると嬉しいかなというふうに思います。層1から層4まで、どのあたりが自分には気になりますか?

葛藤があると、エネルギーはそこでロスする

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